宇治茶とはなんぞや。
こんばんは。
北海道の牛牧場で「ここで育った牛が神戸牛になるんよ」と言われたことのあるカメノセタロウです。
様々な食品の中に、地名を冠したブランドが数多くありますが、その中の『宇治茶』について少し調べてみました。
私は紅茶派です。
京都はズルい。京都の物と言うだけで、なんだか他のところの物より高級感がある。そんなことを日々思っている奈良県民のカメノセタロウでありますが、都としての歴史は奈良のほうが古いんですよ、京都には負けませんよ、都と言えば奈良!覚えておいてくださいね。
ちなみに、JR西日本の展開しているキャンペーン『三都物語』に奈良は含まれていないんですよ、許すまじJR西日本。
都と言えば、奈良の平城京、京都の平安京、あとは大阪・滋賀・兵庫に散発的にあった程度でしょうが!が!
さて「実は国宝の数も京都が奈良に優ってるんだぜ」とか不都合な事実がばれる前に本題に入りましょう。
そもそも宇治とはなんぞや。
まずは基本、「宇治」は京都の地名です。だれでも知ってますね。
京都の地図を開いてみました。宇治市はどこかなー。あら、「宇治市」と「宇治田原町」ってのがある・・・。宇治田原町とか初耳やねんけど。
まあ、「宇治茶」のメインは「宇治市」で間違いないでしょう、「宇治田原町」がメインなら「宇治田原茶」とかの名前になってるはずやし!
念のために、京都府のHPでお茶ランキングなるものを確認してみました。
どこ行った、「宇治市」・・・。
茶園面積、茶農家戸数、荒茶生産額、荒茶生産量、すべてのトップが「和束町」。いや、もしかして、もしかしてだけど「宇治茶」って、「宇治市」でもなく、「宇治田原町」でもなく、「和束町」で作られたものがメインなのでは・・・?湧き上がる疑惑、拭えぬ不安。
ちなみに、京都府の地図上で「宇治市」と「宇治田原町」は色で塗ってある部分。「宇治市」は、おまけ程度の意味で塗っておきました。
上半分がお情けで塗られた宇治市。
しかし、生産量などから見ると、宇治茶の生産地は「宇治市」「宇治田原町」ではなく、「和束町」が主軸の可能性が沸き上がってきた。
そこで、「宇治茶」を定義している『公益社団法人 京都府茶業会議所』のHPを調べてみた。
宇治茶の定義
「宇治茶」
宇治茶は、歴史・文化・地理・気象等総合的な見地に鑑み、宇治茶として、ともに発展してきた当該産地である京都...
え、市町村単位じゃなくて、京都...京都全域ぃ?宇治茶なのにぃ、京都ぉ、全域ぃ?宇治、無視ぃ??
しかも、この文章にはまだ続きがある。
宇治茶の定義
「宇治茶」
宇治茶は、歴史・文化・地理・気象等総合的な見地に鑑み、宇治茶として、ともに発展してきた当該産地である京都・奈良・滋賀・三重の四府県産茶で、京都府内業者が府内で仕上加工したものである。
ただし、京都府産を優先するものとする。
奈良ぁ?滋賀ぁ?三重ぇ??市町村単位じゃなくて、他県も全域。宇治市に接している市町村とかじゃなくて、京都府に接しているかどうか怪しい三重県ですら全域。(接してます)
生産は他の県にやらせて、加工は京都府内の業者が京都府でおこなう。あれ、なんか京都いいとこどりじゃね。でも、奈良の「○○茶」として売るよりも「(奈良県産)宇治茶」として売る方がやはり高く売れるのでwin-winな関係なのだろうか。そう信じることにしよう。
京都、奈良、滋賀、三重。それぞれのお茶生産量
宇治茶の生産地は京都府全域、奈良県全域、滋賀県全域、三重県全域だと判明したところで、それぞれの府県のお茶の生産量を調べてみよう。奈良県がんばれ、と素直に言えない複雑な心境。奈良県独自ブランドで宇治茶に勝てないものか。
農林水産省のHPを見たところ、京都府、奈良県、三重県のお茶の生産量は記載されていたが、滋賀県の生産量は主要生産地ではないとのことで不明。
そんなわけで、滋賀県を除き、宇治茶の生産地となりうる府県の中で、どこがお茶の生産量が多いのか!
第一位は!
三重県:6,730トン
はい、京都さようなら。
第二位は!
京都府:3,190トン
三重県の半分。
第三位は!
奈良県:1,720トン
コメントしづらい順位と量。
そんなわけで、これから宇治茶を飲む時に「あ、これ三重県のかも」と思いながら飲むよう、お願いいたします。
宇治茶の生産地
カメノセタロウ的要約
では、毎夜知覧茶を飲んで寝ているカメノセタロウでした。