ケーキをペロペロする奴は大体友達

ケーキのフィルムをペロペロする奴は大体友達

ノーインターネットノーライフ 言うてますけど

人は追い詰められると名言を発する ~過ぎに過ぐる友人~

 

唐突ですが、私には友人がおります。

「そりゃ友達の一人くらいいるだろ、知らんけど。」と思われるかもしれませんが、まあ聞いてやってください。

 

結論から申し上げますと、その友人は 

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所謂ストーカーです。

 

今からお話しする「友人」は、おそらく互いにとって唯一無二の存在な関係なのですが

 

その割には

「運動せずご飯も必要最低限しか食べず家に引きこもりがちで毎夜ネットの世界へ逃避行している」

みたいな私とは、何かにつけて対極にいるような

 

「外に出て体を動かす事を好み、よく食べよく笑いよく喋る」一見すると『明朗快活』という言葉がとても似合う人間です。

 

これまでの私の人生の中で起きた悩みや失敗を、この友人が笑いに変えてくれたおかげで私は何度救われたか分かりません。

 

そんな『明朗快活』な友人の『別の一面』をお話しするうえで、タイトルの通り【人は追い詰められると名言を発する】のだな・・・と、実感したエピソードを

初投稿の記事とさせていただきます。

 

 

友人は、サックリ言うと「レズビアン」でして

性嗜好は人それぞれなので特に気にすることでもないのですが

 

もう少し詳細に言うと

 

本人はレズビアン(同性愛者)なんですけど

レズビアンの女性」の事は、好きではないタイプの人間なのです。

『ノーマル(異性愛者)の女性が恋愛対象のレズビアン』なんです。

 

友人は、生物学的には『女性』です。

 

そして『異性愛者の女性』の恋愛対象は

まあ当然『男性』なんですよね。

で、友人はそんな『男性を恋愛対象としている女性』に

出来れば『男性として好意を抱いてもらいたい人間』なんですよね。

(ですので、友人の呼称にはあえて「彼女」という言葉を使いません)

 

これって、めちゃくちゃややこしくないですか?

 

「友達のお姉ちゃんの同級生のお父さんの友達の息子が嵐の松潤と同じ幼稚園に通ってたらしい」

っていう情報くらいややこしくないですか?

 

好きになる相手、ハードル高すぎ伝説ですよね。

 

しかし、そんな高いハードルをものともせず

『ノーマル性嗜好の女性』を口説き落として彼女にしちゃうんだからすごい。

 

女性を口説くことに四苦八苦している男性がごまんといるこの世界で

同性を口説き落とす事の出来る人が、私の唯一無二の友人であるとは

私は何とも誇らしい限りです。

 

とかいう私の感想は良いとして

なぜ友人が『ノーマル性嗜好の女性』を口説き落とせるのか

自分なりに考察してみたのですが

 

とにかく、ものすごく一途なのです

 

一度付き合ったら何があっても友人から振る事はありません

とにかく尽くし、大切にします。浮気なんてもってのほかです。

 

片想いの時は、相手を好きなあまり

ネット上での氏名検索はもちろんのこと

様々な情報発信媒体で同姓を見かけるたびにチェックしたり

同年代の女性が目の前を通るたびに振り返ったり

時には相手の家を探し出し

相手に知られない程度に家の灯りがついたり消えたりするのを外から眺めたり

 

自分の職場と正反対の方向へ電車通勤している人の姿を見たいがために職場と逆方面の定期を買い、毎朝5時起きで、なぜかわざわざ変装をして同じ電車に乗り込んだり・・・

って、まあこれを端的に申し上げますと

 

いわゆる前述した「ゴリゴリのストーカー」という事なんですけれども

 

お相手も気付いていないし

何よりも本人がとにかくめっちゃ楽しそうなので

これはこれで良いのかな、知らんけど。

と思いながら、私はそれをいつも微笑ましく眺めております。

 

そんな友人のストーキング同性愛史の中でも

特に思い出深いのが

 

昔、街中で一目惚れしたのをきっかけに

ずっと恋心を抱いていたお相手Pさんの事なのですが

「ありえない時間に起床して訳の分からない方向の電車に同乗する」

という、いつも通り電車とともに人生ごと訳の分からない方向を激走していた友人から

 

ある時「Pさんに、恋愛関係は無理でも友達になりたい旨を告白しようと思うのだけど」

という相談を受けました。

 

ちなみに私は実際にはまだお会いした事が無いのですが

友人の言葉を借りると、Pさんは

「私達より20歳以上年上の阿川佐和子似でめっちゃ可愛い」らしく

しまむらでもユニクロでもなく

「多分、帽子も服も靴もライフの2階で買っててタイツの色がゆるキャラみたい」

な女性だそうです。

 

そのPさんに告白したいとの相談を受けた時の私は

「やらずに後悔するより、やって後悔するほうが良いし、玉砕覚悟なら自分の想いをしっかり伝えた方が、きっと後悔が残らないんじゃないか。」

との旨を伝えました。

 

それからというもの、友人は

片想い(という名のストーカー行為)に終止符を打つケジメとして

告白する日を数か月前から自分の中で決め

ラブレターを渡す作戦を立てました。

 

そして当日

勇気をもって(相手は友人のことを全く知らないけれど

友人は1年くらいのスパンで毎日顔を見ていた)Pさんに話しかけ

見事ラブレターを受け取ってもらう事に成功。

 

友人は

悶々と過ごしていた日々から解放された様子で「ラブレター渡せてよかった!」と話し

その報告を聞いた私も、結果はさておき、やはり後悔の無いように想いを実行するのは

とても意味のある事なのだなと感じました

 

 

 

のですが

 

 

 

この告白大作戦において

友人の人生なのだから友人自身が後悔しないよう気が済むまでやるのが良いじゃないか

と考えていた私が唯一

「これ、多分やけどこのままやったら後悔するパターンのやつや」

と、友人に思わず言ってしまった事案がありまして

 

それが「これで渡そうと思うんだけどどうかな・・・」と見せてもらった

 

『ラブレターの下書き』なんですけれど

 

普段、メールすら滅多に打たず

長文を書く事をあまり好まない友人が

 

中々文章が纏まらないまま自分の中で取り決めた

迫りくる「ケジメの日数」に追い詰められた果てに

メンタルのキャパを越えて仕上げたラブレター(の下書き)を

 

友人の許可のもと

以下に転載させていただきますのでご覧下さい

 

 

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友よ

これはおそらく恋文で

貴方は

『恋心を抱いているし出来ればその事を打ち明けたいけれど、それは無理でもせめて友達になりたい』

と、私に話してくれて

私の記憶が正しければ

 

雨の日も雪の日もうだるような暑さの日も台風の日もただ引き返すためだけの通勤定期に高いお金を払い、変装(本人曰く、爆買いする中国人観光客風)をして、毎朝5時に起きてわざわざ職場と逆方面の電車に乗り

1年以上もの間、結構至近距離の座席位置を確保していた割には一度も話しかける事なく

しかし、いざ何かの拍子に相手がハンカチなどを落とした時の事を考えて

「ハンカチを落としましたよ、あっいえいえどういたしまして。良い一日を!」

というセリフまで考えて

ハンカチを拾って差し上げた時のシミュレーションをしていた気がするのですが

 

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の『このようなこと』とは

何度読み返しても

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という一文にかかっている様にしか思えないのだけれど

貴方が一年越しにやっと声をかけた末に

伝えたかった思いは、本当にそれで良いのですか。

 

あと 

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この一文の句読点は

『拝見しておりました、ら、』で

大丈夫なのですか。

 

 

 

そして

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って、何ですか・・・?

 

 

人って、追い詰められたら

こんなにも風情のある名言が生まれるものなのか

と、感心した次第です。

 

そんな誇れる世界一の友に、幸多からんことを。

 

*2017/07/01 ハイエナズクラブ様より当記事をご紹介いただきました*

hyenasclubs.org